ゴールドマン問題、いよいよ刑事事件化か

米連邦検察局ニューヨーク地検が、ゴールドマン・サックスを起訴する方針を明らかにした。先日のレヴィン上院議員をめぐる「ゆらぎ」が発生してから、即座にリークがあり、その翌日の発表である。オバマ政権のゴールドマンに対する姿勢は、これ以上はないというほどにてきたいてきなものであるということが明らかとなった。かつてスタンダード・オイルと戦ったセオドア・ルーズベルト大統領を彷彿させるものがある。

ゴールドマンの一件というか、情勢悪化が響いているのか、ダウは昨日の回復分を食い潰す形で、11,008ドルまで下げてしまった。第1四半期のGDP速報値が予想より低い3・2%(深刻な不況からの回復局面としては、確かに低い)ことも響いていたようだ。

銀行の破綻件数は63件に達した。年率で考えると、去年よりも急ピッチなのかもしれない。

アメリカ人がリーマン・ショック以後に失った金融資産の総額は11兆ドルになるのだという。この問題を扱うニューヨーク・タイムズ紙の記事のタイトルは「あの金はどこへ行ったか」で、村上龍が確かそんなタイトルの本(極薄)を出していたような気がする。ポスト・バブルには誰もが感じることなのだな。